上顎洞炎

上顎洞炎について

上顎にインプラントを行う場合、骨の高さが不足してサイナスリフトなどを行う必要がある場合があります。 サイナスリフトを行う場合、気をつけなければならないことは上顎洞疾患の有無をしっかり確認することです。 サイナスリフトは骨造成法の一つであり、自家骨移植が中心でした。最近では人工骨も使用され、自家骨に劣らぬ成績をあげていますが、手術手技としては「移植」手術に分類されます。
移植手術に伴う最も多いトラブルは「感染」です。「感染」のリスクを上昇させる要因として手術部位周囲の炎症が挙げられます。サイナスリフトの場合は上顎洞炎ということになります。

歯性上顎洞炎

鼻性あるいは血行性の上顎洞炎に対して、歯に由来する上顎洞炎を歯性上顎洞炎という。上顎洞炎の10〜30%を占める。
上顎第二小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯の歯根と上顎洞が近接しているため、原因歯となりやすい。

症状

急性期
患側の眼窩下部の腫脹、疼痛、近傍の歯牙の痛み、挺出感、眼痛、鼻閉感、鼻汁を伴うことが多い。
慢性期
明確な症状に欠けることも多く、軽度の片頭痛、頭重感、鼻閉感、歯牙の違和感等が生じることがある。X線、CTで偶然発見されることも多い。

診断

診断はX線撮影またはCT撮影で行います。
X線で診断可能な場合も多いですが、現在はCTが発達しており、 CTを撮影することが多いです。 歯科で扱うのは歯性由来の上顎洞炎で、原因は歯牙の根尖病巣、辺縁性歯周炎であり、大きな病巣はもちろんのこと小さな病巣でも感染源になりえます。

歯性上顎洞炎の場合、原因歯の特定が重要となります。疑わしい歯牙が複数ある場合、歯牙の特定をしなければなりません。CT撮影を行うことによって原因歯の特定が容易になり、不用意な歯牙の治療を避け、必要最低限な治療ですみます。

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